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PS2アーカイブス

スペシャルインタビュー「剣豪3」第三回

2014年4月
元気株式会社ではPS2アーカイブスでのタイトル販売を始めます。

2000年代、元気では16タイトルのPlayStation(R) 2のソフトウェアをリリースしました。
そのタイトルのうちいくつかをPS2アーカイブスで再販売いたします。
そしてそのタイトルに合わせ、開発者や営業担当などの昔話を連載記事に仕立ててみることにしました。

途中で方針が変わるかもしれませんが、それはそれでご容赦ください。
また、リリースしてほしいタイトルありましたら、元気公式twitterアカウント「@Genki_official」までご連絡ください。
中の人(はまち)が時折ツイートしてみますね。

剣豪2

剣豪3

■発売日 2004年9月22日
■ジャンル 本格剣術アクション
■著作権表記 (C)2004 GENKI
■ゲーム概要
一撃死もありうるストイックな立会いシーンで人気の「剣豪」シリーズ第3弾。
全国11ヶ所を巡る武者修行の旅の中で各地の道場や有名剣豪を訪ねつつ、自らの剣技に磨きをかけ名を上げていく。
また、ゲーム中では自らがとった行動によりストーリーが変化。「全ての剣豪を倒し、日本随一の剣豪に上り詰める」という目的のほかにも、「 幕府の剣術指南役に就任」したり「新撰組に入隊する」ことや、反対に「倒幕派に身を投じる」など、様々なかたちで自らの剣を問うことが可能な剣術アクションゲーム。

PS2アーカイブス

■発売日 2015年11月18日
■販売価格 1,200円(税込)
■URL 商品紹介 :PlayStation.com
販売ページ:PlayStation Store

スタッフ/堂脇
■元気株式会社:プランナー
■経歴:
サッカー応援部の部長。
剣豪シリーズ、競馬ゲーム、RPGなどの様々なゲーム機のソフト開発にプランナーとして関わる。
色々ありつつ今はPS事業のプランナーとして勤務。

インタビュアー:はまち
■元気株式会社:なりゆきで広報
■経歴:
ロケ弁部の部長。
元気のゲーム事業部でなんかいろんなことをしてる人。元番組制作会社のAD。元本屋さん。元ゲーム屋さん。
元気公式twitterアカウントでおもいついたことをツイートしてます。

遊び応えがあるゲームは当然作り応えもゴリゴリのようです

はまち:
この辺の岡田以蔵とかキャラクターが出てくる条件もスクリプトで管理をしているんですか?
堂脇:
そうそう。
はまち:
先生、先生、これさぁ・・・・・冷静になって考えるとフラグ上進行が困難になるのがあるんですよね。(笑)
堂脇:
ある。もーだからねー…結構、つぎはぎで作ってたから・・・・。
はまち:
原因はイベントレベルの辻褄ですよね。
堂脇:
そうそうそう。このイベントレベルでこうなった時のイベントが無い・・・って言われて追加で作るとか、そういう事もあったんで。
はまち:
うん・・・・・これがねぇ・・・・もうゲーム中の日付たっちゃったら、強制的に進行するとかってわけにはいかなかったんですか?(苦笑)
堂脇:
それ、やってもよかったとおもうんだよねぇ・・・・。
はまち:
最終的にはソレやらざるを得ないんでしょうね。
この手のシナリオが分岐するゲームをやろうとすると。
堂脇:
いやぁ・・・・今だったらもっとやりやすいデータにして作れると思うんですけどね。昔は試行錯誤な部分もあったんで・・・・。
はまち:
この、イベントレベルとかのフラグ管理ってのは、誰かがとりまとめてたりし・・・・・?
堂脇:
えーと、えーと、大きいのは小林さん(参照)が作ってました。
はまち:
なるほど。
堂脇:
こういう段階を踏んでやろうって・・・・・。
で、それをフラグとして細かく分解したのは自分です。
はまち:
で、細かくやっていった時に、結果辻褄が合わなくなるところがどっかにあるっていうことなんですよね。
堂脇:
そうそうそう。
はまち:
で、そのタイミングで、イベントが無い空きの状態があったら本来そこを埋める何かを用意するんだけど、結果まだ穴があったという感じなんですかね。
堂脇:
うん。そうそう。パターンがものすごく多いので洗いきれてなかったんだね。
すいません・・・・。
はまち:
あ、そういう事なのかぁ・・・・割りと難しいですね、ここのフラグ管理は。
堂脇:
そうそう。入社してイキナリだったので・・・・・。
はまち:
(爆笑)
・・・・・マジですか!
堂脇:
もちろん元々プログラマ志望なんで色々知識はあったけど、いきなりコレ(剣豪3)だったから・・・・結構まぁ・・・・ハードルとしては高いかなと・・・・。
はまち:
しんどいしんどい。
堂脇:
キツかった(笑)
はまち:
今日本当は剣豪3について話したくってたまらなかった小林さんは「オレの集大成だ」って言ってましたから、ベテランの「集大成」をイキナリやるってすごい話ですよね(笑)。
堂脇:
いや、でも・・・・もうちょっとゲームの作り方として、プログラムでやる部分とスクリプトでやる部分とデータでやる部分ってあるんですよ。
この比率って全部変えられるんですけど、データでやった方が、すぐいろいろ情報変えたりできるし、プログラムでやった方がデバッガがついてるんでバグが出にくいとかっていう。
そこの比率をもう少しうまく調整できれば、もっと簡単に作れたと思う。
はまち:
うんうん。
堂脇:
っていうのは今となってはわかるんですけど、データも全部スクリプトに入ってたんで。
はまち:
しんどい、しんどいよ!
堂脇:
だからこのキャラをここで出すためにはスクリプトで全部書くとか。そういうことをしないといけない。
はまち:
うわぁ――・・・・・・・。
堂脇:
ていう・・・・ちょっと・・・・結構めんどい作りになってる。
はまち:
いまなら、もう少しかんたんに作る自信があ・・・・・?
堂脇:
ありますあります。
堂脇:
剣豪3のあとRPGタイトルとか、KinectのタイトルとかでイベントスクリプトのプログラムをプログラマのSと書いていたんだけど。
はまち:
はいはいはい。
堂脇:
まぁ彼と一緒にやりながら「ここはデータにしよう」とか「ここはスクリプトにしよう」とか言うのをやりとりしつつ、極力データにして・・・・・
はまち:
うんうん。
堂脇:
そのあとはデバッグしやすいようにして作っていくようになりました。
はまち:
開発の上流段階でその辺のリスク管理みたいなことができるようになっていったんですね。
堂脇:
そうそう。システム設計ってやつですかね。
はまち:
なるほど。じゃー剣豪3での苦労から学んだことの影響は大きかったわけですね。

シナリオ分岐によって出会える剣豪も変わってきます。何回でも遊んでください。

スクリプト地獄の経験もしっかり次に活かされていくわけです

堂脇:
スクリプトって言ったらプログラムより簡単なイメージあるじゃないですか。
でも一回、全スクリプトにカメラの命令を入れなくちゃならなくてプログラマに頼んでやってもらったことがあって、初めてそこで別のプログラマが僕のスクリプトを見たんですよ。
はまち:
うんうん。
堂脇:
そしたら「お前、こんなの書いてたの!?」って。
一同:
苦笑
堂脇:
「これは・・・・時間かかるわぁ」って「ここまでスクリプトで管理させてたんだ」って。
はまち:
はっはっはっは
堂脇:
「スクリプトなんてすぐできるんだから早くやれよ」みたいにまわりから言われてたけど、そうやってみんなにみてもらったら、「いや、これは無理」って(笑)。
はまち:
それが、発覚したのはリリースのどのくらい前だったんですか?
堂脇:
もうもう・・・・直前くらい(笑)。
はまち:
おい(笑)!
堂脇:
今は新人とか入ったばっかの人には懇切丁寧に「これはこういう命令(のコード)だからこうしろ」とか教えるけど、当時はわりと「見て学べ」って感じだったんで・・・・。
はまち:
そぉーかぁー・・・・すげぇなぁ・・・・・ライトウェイト。
堂脇:
でも楽しかったっすねぇ。
はまち:
やっぱりゲーム作ってる感がそこにあったって感じですか?
堂脇:
自分がデザインとか3Dのパーツとか、キャラパーツもモーションも全部集めて呼び出してゲームにしているんで、一番作ってる感がありました。
はまち:
そうでしょう。ゲームの中ではなんでもかんでもできるという・・・・。
堂脇:
そうそうそう。
はまち:
入ってイキナリね。
堂脇:
自分でやるって言ったからね(笑)。いい経験でしたよ。

おかげで思い入れの強いゲームになりました。

フルボイス構想があったようですが・・・・・?

はまち:
(ライトウェイト側は)どんな人物が来るって認識だったんでしょうね?
堂脇:
どうなんですかね~・・・・・。
結構無理やり入れてもらったんで、元気の社長からライトウェイトの社長に「一人送るから」って。
はまち:
「よろしくぅ」って?
堂脇:
「よろしくぅ」って。
はまち:
また、雑ですねぇ・・・・・。
でも楽しかったですよね。私も剣豪3が出る前の年に入社ですから。
堂脇:
あ、そうなの?
はまち:
2003年くらい?で、ライトウェイトが関連会社でゲーム作ってる、までは知ってたんですけど・・・・。同じビルの中にあるとは知らなくて。
堂脇:
うん。
はまち:
一応は別の会社だから、用があるときそこにお邪魔する感っていうのが・・・・すごいハードル高かったですよね。あのセールスプロモーション部(当時)の人間としては。
堂脇:
あー…そうなんだ。当時Kさんとかズカズカ入ってきてたけど(笑)
はまち:
ズカズカ入ってきて「おめえん所のゲームさぁ、こういうところが良くねぇから作り直して」とか。
堂脇:
(笑)
はまち:
平気で言ってましたもんね。
堂脇:
剣豪3で一回、なんだっけ・・・・「やーっ!」とか掛け声あるじゃないですか。
はまち:
はい。
堂脇:
あれは普通に声優さんで声入れたんですよ。
で、マリオネーションっていって人形劇みたいなムービーあるじゃないですか。あれにも声を入れようってなって。
はまち:
おおう!
堂脇:
当時フルボイスにするのがはやっていたのもあって・・・・。急遽入れることになったので声優さんではなく、舞台俳優の方にやって貰ったんです。
はまち:
ん?マリオネーションの掛け声に使うとかそういうこと?
堂脇:
いやいやいや。セリフ。
はまち:
えっ!?

掛け声も渋い。それが剣豪シリーズです。

第四回へつづく・・・・・・・・・・

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